Glimpses of the Seasons(季節の瞬間)

失われたときを求めて

いま、RONDOの狭いRONDOの部屋にいる。

凸凹な白い部屋、配管がむき出し、
正面にふさがれた丸窓、
床が波打ち、
年代を感じる部屋だ。

誰もいないビルの一室、
薄明かりの中、
長い時にわたって、私は過ごしてきた。

「これから、まだぼくは眠るんだ」と自分にいいきかせても、
まだ眠らなくてはならない時間だという思いで頭が一杯になり、
目がさめるのである。

・・・
記憶の断片は時空をさまよう。


半分寝ぼけながら家をでて、
夜明け前の暗いみちを歩き始める。
毎日の日課だ。

まず空を見上げる。
真っ暗ではない空に浮かぶ雲を目に入れる。

行先は足に任せる。

人気のないみちには街灯が立っている。
突き刺すようなオレンジ色のひかり。

そのひかりを避け、闇のほうへ。
みちが左右に分かれている。

どちらに進むか?
左に進むと里山へ、右に進むと開けた尾根みち。

気分が動いた左へ。
しばらくはまっすぐな下りみちが続く。

左右は真っ黒な林。

この瞬間だけの空。

空は濃い藍色、地上近くにつれほんのり明るい。

藍色のグラデーション。
浮かぶ月と明けの明星。
無数の星たち。

止まることのない時間の流れ。

5分ほど歩くと、左右の視界は開ける。

尾根の稜線からひかりが滲みはじめる。

地平線の下からの屈折したひかりは
背後の深い藍色を背に薄い雲の層で濾過され、
赤い光となり、私の眼に届く。

西の空はこの光を受け、
藍色に淡い赤紫光が混じり、ほのかに輝く。

その天のひかりは田んぼに溜まった水に反射し、
闇のなかの存在を知らせる。

遠くに里山の尾根、中腹に民家、その裾に田んぼ。

更にみちを進むと、左右に人家が点在してくる。

黒い大きなかたまりのなか、
一軒の温かな明かりが窓から漏れている家。
人気のないうす暗いみちで、
やっと目にする灯り。

ひかりを右手に見て、更に歩いて行くと、分かれ道に。

右手は、山道で小さな谷にたどり着く。
あたりはまだ暗く、谷はしばらくは闇の中。

左の里山のみちを選ぶ。

うっすら明るくなり始めた空。
手前の田んぼのあぜ道の草木の薄い花びらを空が透かす。
日のない時の花は、内なる色気。

四季折々、花は地を彩る。
冬の薄い藤色の世界から
白と黄色で冬の眠りから覚まし、
ほんのり桜色で春を知らせる。
季節が進むと、花は色とりどりに奏でる。

辺りはまだ暗い。

もう少し先までこのまま歩くことに。

その間、道路沿いには民家が点在。
奥は田んぼ。その奥の山の裾にも民家がある。
幾つかの家の窓は暖かな色の明かりが灯っている。

地上はまだくらいが、空はだいぶ明るくなってきた。

山への入り口に着く。

田んぼが、山の裾に沿って奥に向かってのびている。
入り口から奥へは東に向いており、光は奥からやってくる。
そのひかりは空を明るくし、地上に降り注ぐ。里山は、輝き始め、朝の近いことを知らせる。

左に田んぼ、右に木立、みちの脇に水が流れている道を進むと、沼がある。

右は、色々な野生の草木が自由奔放に生えている斜面。
左の田んぼは、緑の瑞々しくなると一斉に水を張り、田植えが始まる。
暖かさとともに育ち、そして、やがて黄金に色づく。
黄金の重さで、稲穂が垂れ収穫。そして稲穂が消える。

そして冬に向かう。

草は枯れる。
葉っぱは黄色や赤く色づき、暖かな色で溢れる。
そして、秋の終焉は霜。
何度かの霜で、鮮やかだった色が抜けていく。
すべてがモノトーンの世界となる。

それらが降り注ぐ柔らかな光で輝いている。

しかし、その静寂な影のない世界も終わりが近づく。
風の木々を揺らす音、小鳥の鳴き声、

・・・
遠くで聞こえる自動車の音。微かな人の話し声。

・・・
エレベータが動く。
この階に止まり、ドアーが開く。

足音はこちらに近づいてくる。


・・・
陽の光はまっすぐに私を射す。

Norio Maruyama

Glimpses of the Seasons at Tama city Tokyo, Japan

I have been taking many fotos before daylight every day.

多摩の季節の瞬間、

毎日、日の出前の写真を撮り続けています。

夜明け前の風景/冬

紅梅
紅梅

夜明け前に遭ったのら猫たち

椿
椿

Stray cats (野良の猫)

Kiyomi Kobayashi

Life of cat
Life of cat

Kiyomi kobayashi is a ceramic artist.  She made many Cats. Cats begin to live in the small town.

小林清美が陶器の猫を作った。その猫は小さな街に住み、生活を始めた。(撮影、文:丸山則夫)

心配
心配
さよなら
さよなら
脱走
脱走
集会
集会
夜明け
夜明け
なんだろう
なんだろう


Live Painting

Norioyuki kuwahata

live painting
live painting

2014年1月23,24,25日の3日間のライブペインティングの様子です。

(撮影:丸山則夫)